目の中のレンズである水晶体が濁ることを白内障と言います。白内障になると、視力低下や物が白くかすんで見える、二重に見えるなどの症状が現れます。主な原因は加齢によるもので、60歳から70歳で自覚する人が増え、80代になると多くの方が発症するとされています。症状が軽い場合は点眼薬で進行予防の治療を行っていきますが、点眼薬では完全に進行を止めることが難しいため、手術による治療を行います。
また、最近の研究では白内障が認知症の進行、夜間の血圧上昇、動脈硬化、生体リズム障害の危険因子であることが指摘されています。白内障手術は、視力の改善だけでなく認知機能低下の予防、生体リズムの改善による病気の予防や死亡率の低下に貢献することがわかってきました。